청춘극장 김내성
キムネソン(金来成)作家の『青春劇場1~5』読みました。
「青春劇場」は1949年、韓国の新聞に連載され始め、その後、本として出版されたそうです。
この時代に青春を過ごされた方々は、現在80~90才位でしょうか・・。
なんとも感慨深いものがありますね。
時は1939年、中学校卒業式の日のある出来事からお話は始まります。
中学5年生で卒業です。旧制中学というやつですね。17才かしら。
学生時代、三銃士と呼ばれた仲の良い3人組の男性を中心に、
先生や級友、その後出会う女性たちなどとの関わりによって、
心の葛藤や成長する姿、時代に翻弄されるさまなどを描いた作品です。
ほんとに韓国ドラマのような偶然やら因縁があちこちに見られますが、
ハラハラドキドキあり、話の展開もいいテンポであり、何事にも真摯に向かいあう個性的な登場人物たちに心引き付けられる作品でした。
また、小説の時期は日帝統治時代。
このころの小説やドラマなどはあまり見ることがなかったのですが、ほんの少し、その時代を感覚で感じられたように思います。
ハングルで書かれた日本語もちょこちょこ会話の中に出てきます。その言葉のほとんどが美しい日本語とは正反対の言葉ですけどね。注意書きの韓国語の方がきれいに思えちゃいます。
また、小説の舞台は韓国、日本、中国の辺りまで及びます。
地名などよくわからないので「今はどこにいるの?日本?韓国?」なんてわかんなくなっちゃうところもありました。
でも、日本と韓国の行き来が当時は本当に活発だったんだなぁと。
小説ではあるのですけど、時代の出来事や重要な人の名前などは実名も出てきて、その時代を垣間見たようでした。
この本の中には、韓国で働く日本人先生の思い、
家庭の事情で13才で定婚(縁定め)した者の思い、
愛国家の思い、
親日家になるべき道を選んだ者の思い、
学徒出陣に駆り出される者の思い、
愛することは有か無でしかなく、妥協の中で幸せを見いだすことができずに苦しむ者の思い、
地位あるおじさまの妾になりながらも好きな男性のことを断ち切れない者の思い、
などなど、た~くさんの人々の思いが詰まっています。
登場人物の話し言葉は、方言なのか昔の言い方なのか、読みにくい部分もありましたが、
映画やドラマにもなっていたらしいこの作品、よろしければぜひ読んでみてください~。
そうそう。
若い未婚女性のことを当時색시と言っていたんですね~。なんとも妖艶でセクシーな女性を思い浮かべてしまいますわ。
また、よく、늙은 아버지や어머니とか出てくるけど、늙은・・と言っても40代、せいぜい50代なんだろうな~。年齢の区切りが厳しいですねぇ。韓国。
あと~外来語がその当時は日本語とほぼ同じ言い方だったのかな?
韓国語学習者にはちょっと難しい部分でもある、韓国語の外来語表記方法の歴史は浅いのですね。
あとあと~汽車の中で電報を受け取ったりとか~そんな時代のタイムスリップもおもしろかったのですが・・・
映画やドラマは日本に来ないんだろうな。きっと・・・
すごい本を貸してくださってありがとうございました~。
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わぁ! 5冊もお読みになったんですね? それだけ面白かったわけですね、ネソン先生のこの本!
たしかUさんもそのような評をお書きになっていた記憶が〜。ずっと前に〜。
その時代の小説、読みづらい点もあるとは思いますが、今お借りしている本を読了したらお借りしよう。へへへ。
投稿: ハーちゃん | 2015年12月 9日 (水) 17時52分
ハーちゃんさんもぜひ読んでみてください~。^^
これは5冊でひとつのお話しですから一気に(といっても数か月かかった)読むのがいいですよ。
ハーちゃんさんなら早いでしょうね。^^
辞書引かず(載っていない字も多かったけど)さら~っと読んだ部分もあるので
もう一度じっくりといつか読んでみたいな~なんて思います。^-^
投稿: Yumi | 2015年12月 9日 (水) 23時38分